はじめに

弊社名の由来ー「ヌサンタラ」とは

 

「ヌサンタラ」とは、“島”を意味する「ヌサ(nusa)」と“~のあいだ”を意味する「アンタラ (antara)」から成る言葉で、世界最大の島しょ国家インドネシアを象徴する用語です。日本で言えば「大和(やまと)」に当たる古語で、現在も、「ヌサンタラ」のことばは随所で使われています。14世紀から近隣のフィリピンやマレーシアまでを含む東南 アジア海域に広がる群島をあらわす概念として使われていました。

 

 1967年、首都ジャカルタに日本の協力で建設された現地初の高層ビルの名称も「ウィスマ・ヌサンタラ(『ヌサンタラ・ビル』の意)」です。両国の友好・協力促進とインドネシアの雄大な未来を望むモニュメントです。弊社名にはそんな夢がのせられています。

 

ウィスマ・ヌサンタラ

(写真:Kompas.comより)

 


 2億7千万人、世界第4の人口を誇るインドネシア。未完の発展途上大国は、いまや国民の半分が30歳以下でスマホを使いこなす若い力に溢れた社会へ発展してきました。マクロ的にも安定した成長を続け、経済規模は世界16位(*1)にまで膨らんでいます。

 世界の先進国、発展途上国代表が集まるG20のメンバー国にも加わりました。

 

 そのインドネシアと日本。互いの戦略的重要性から「特別な国同士」の関係を築いてきました。長い間、日本の世界最大の経済援助先(いまでも累計援助額で2位です)でアジア最大の投資先でした。ところが、中国が政治的、経済的に台頭する一方、各国が日本同様にインドネシアへの取り組みを強め、世代交代も進んで、両国の「特別な国同士」の関係は微妙な変化が生まれています。

 

 この結果、政府間の経済・技術協力から民間ベースの大小プロジェクトを含むインドネシアと日本の交流は、双方関係者の期待ほどには盛り上がらず、一部プロジェクトでは不協和音さえ聞こえる時代です。しかし、さまざまな試行錯誤を経て、両国は新たな協力拡大に向ける機運が戻ってきています。

 

 私たちはインドネシアの人々がいま何を考えているのか。日本への期待、政治の世界から経済界、一般社会の人々の思いまでを、30年あまりの様々な協力、お付き合いを通じて理屈抜きで知っています。日本の行政府、民間企業、団体、個人の方々が思い描く夢や構想とインドネシア側の期待や構想を組み合わせ、様々なプロジェクトの推進、協力関係の強化、共同事業などの発展に向け、ヌサンタラ総合研究所は皆様のお役に立ちたいと考えております。

 

代表取締役・小牧利寿

 

(*1)2018年のIMF統計に基づく名目ベースのGDP(国内総生産)総額